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【神社のいろは第7回】犬じゃない!?「狛犬」のルーツと阿吽の秘密、そして神様の使い(神使)や「石灯籠」を徹底解説!

前回の記事では、神社の格式や歴史を表す「社号(神宮・大社・宮・神社)」について学びました。

今回は、参道や鳥居の近くで必ず私たちを迎えてくれる「狛犬(こまいぬ)」と、厳かな光を灯す「石灯籠(いしどうろう)」について勉強していきます!

「『イヌ』って言うけれど、どう見ても犬っぽくないのはなぜ?」 「左と右の狛犬、実は種類も形も違うって本当?」 「神社にいる狐や鹿、牛などの動物たちにはどんな意味がある?」

これらは神社の境内を歩くのが何倍も楽しくなる知識であり、神社検定でも得点源になる超重要テーマです。試験に出る重要ポイントを分かりやすく、詳しく整理していきましょう!

目次

1. 狛犬(こまいぬ)は「犬」ではなく「ライオン」だった!

神域への邪気の侵入を防ぎ、ご神前をお守りしている「狛犬(こまいぬ)」。 名前に「イヌ」とついていますが、その姿は明らかに犬とは違いますよね。実は、狛犬のルーツは「獅子(しし)」、つまりライオンです。

1-1. 狛犬が日本へやってきたルート(高麗犬の由来)

ライオンの生息地であるエジプトやインドにおいて、王の玉座や神聖な場所を守る「守護獣」とされていたライオンの像がすべての始まりです。

この文化がシルクロードを渡って中国に伝わり、さらに朝鮮半島の「高麗(こま=高句麗)」を経由して日本へと伝わってきました。 日本に届いた際、「外国(高麗)から渡ってきた犬のような守護獣」という意味から、「高麗犬(こまいぬ)= 狛犬」と呼ばれるようになったといわれています。

2. 実は左右で別物!「獅子」と「狛犬」のペア

普段、私たちは左右どちらの像も「狛犬」と呼んでいますが、歴史的・正式には左と右で名前も姿も異なります。

ご神前(神様がいらっしゃる本殿側)から参道側を見下ろしたときの位置を基準に、その違いを整理してみましょう。

項目① 右側の像(ご神前から見て左 / 参拝者から見て右)② 左側の像(ご神前から見て右 / 参拝者から見て左)
正式な名称獅子(しし)狛犬(こまいぬ)
口の形「阿(あ)」(口を大きく開けている)「吽(うん)」(口をぴったり閉じている)
頭部の特徴角(つの)はない頭部に角(つの)がある

※ただし、昭和以降に作られた参道の狛犬などは、簡略化されて左右どちらも角がないケースが多くなっています。古い神社を訪れた際は、ぜひ左側の像の頭の上を観察してみてください!

2-1. 「阿吽(あうん)の呼吸」と宇宙の始まり

お互いの気持ちやタイミングがぴったり合うことを「阿吽の呼吸」と言いますが、これは狛犬の口の形に由来しています。

「阿吽」という言葉は、もともとインドの古代言語であるサンスクリット語(梵字)のアルファベットにおける「最初の音(阿)」と「最後の音(吽)」を表しています。 そこから、「阿」は物事の始まり(宇宙の誕生)を、「吽」は物事の終わり(宇宙の終焉)を意味するようになりました。

このように、宇宙のすべてを表現する「阿吽」のスタイルをとっている狛犬は、広い意味で日本に伝わってきた仏教(寺院の仁王像など)の影響を強く受けたものと考えられています。

2-2. 始まりは宮中の「重石(おもし)」だった

最初から参道に石像として置かれていたわけではありません。 平安時代の宮中(皇居)において、邪気を祓う魔除けの力があるものとして、風よけのカーテン(几帳・きちょう)や屏風などの裾を押さえるための「鎮子(ちんし=重石・ペーパーウェイト)」として、木製の獅子・狛犬のペアが用いられたのが始まりです。

この宮中での魔除けの習慣が、やがて神社のご神前を守るために取り入れられ、現在のように屋外の参道へ置かれる石像へと発展していきました。

3. 狛犬だけじゃない!神様のメッセンジャー「神使(しんし)」

神社には、狛犬以外にもさまざまな動物の像が置かれています。 これらは神様そのものではなく、神様の意思を人々に伝えるメッセンジャー、あるいは神様にお仕えする特別な動物であり、「神使(しんし / かみのつかい)」と呼ばれます。

神社検定では「どの神社に、どの動物が仕えているか」の組み合わせが非常によく出題されます。

  • 稲荷神社(いなりじんじゃ) = 狐(きつね)
    • お米や豊作の神様である宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)のお使い。春に山から里へ下り、秋に山へ帰るキツネの習性が、農耕のサイクルと重なったことから結びつきました。
  • 春日大社(かすがたいしゃ) = 鹿(しか)
    • 鹿島神宮(茨城県)の神様が、白い鹿の背中に乗って奈良の春日山へ移られたという神話に由来します。
  • 天満宮(てんまんぐう) = 牛(うし)
    • ご祭神である菅原道真公が承和12年(乙丑・きのとうし)の生まれであることや、道真公の亡骸を運ぶ牛車が自ら立ち止まった場所に太宰府天満宮が建てられたことなどに由来します。
  • 熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ) = 烏(からす)
    • 初代・神武天皇が険しい熊野の山を越えて奈良(大和国)へ入られる際、道案内をつとめた「八咫烏(やたがらす=3本足の熱い導きのカラス)」に由来します。
  • 八幡宮(はちまんぐう) = 鳩(はと)
    • 八幡様の総本宮である宇佐神宮(大分県)から石清水八幡宮(京都府)へ神様をお遷し(勧請)する際、黄金のハトが道案内をしたとされる伝説などから、平和と導きのお使いとされています。

4. 祈りとご加護の光を宿す「石灯籠(いしどうろう)」

参道や境内に並び、夜の境内を厳かに照らし出す「石灯籠(いしどうろう)」。 この灯籠も、狛犬と同様に仏教とともに大陸から日本へ伝わってきたものです。

4-1. 灯籠を立てる意味

灯籠は、単なる「街灯(暗闇を照らす照明器具)」ではありません。 神様や仏様に対して、神聖な火(灯明・とうみょう)を捧げることは、世界各地の信仰に共通して見られる大変尊い行為です。

境内の灯籠は、氏子(うじこ)や崇敬者(すうけいしゃ)の人々が、「神様への感謝の気持ち」や「より一層のご加護をいただきたいという願い」を込めて神社に奉納(プレゼント)したものです。

4-2. 神社で最もポピュラーな「春日灯籠(かすがどうろう)」

神社で見かける石灯籠の中で、最も代表的な形式が「春日灯籠(かすがどうろう)」です。 これは、奈良県の春日大社にある伝統的な灯籠と同じ、細身で背が高く、非常に美しい装飾が施された上品なデザインを基準にしています。

春日大社には現在でも約3,000基もの灯籠があり、毎年2月の「節分万燈籠」や8月の「中元万燈籠」では、すべての灯籠に火が灯され、幻想的な美しさに包まれます。

本日の学び直しまとめ

今回は、参道を彩る「狛犬」「神使」「石灯籠」について勉強しました!

  • 狛犬のルーツ:ライオン。エジプト・インドからシルクロードを渡り、高麗(こま)を経由して日本に来たため「高麗犬(狛犬)」と呼ばれるようになった。
  • 獅子と狛犬の違い
    • 向かって右が「獅子」(口を開けた「阿」・角なし)。
    • 向かって左が「狛犬」(口を閉じた「吽」・角あり)。
  • 阿吽(あうん):サンスクリット語の最初と最後の音で、宇宙の始まりと終わりを示す。仏教の影響。
  • 宮中の重石(鎮子):几帳の裾などを押さえる魔除け器具が、のちに神社の参道に置かれる石像へと発展した。
  • 代表的な神使(神様のお使い)
    • お稲荷さん =
    • 春日さん = 鹿
    • 天神さん =
    • 熊野さん = 烏(八咫烏)
    • 八幡さん =
  • 石灯籠:単なる照明ではなく、崇敬者がご加護を願って奉納した「灯明」。神社では奈良の春日大社に倣った「春日灯籠」が代表格。

普段何気なく通り過ぎてしまう参道の狛犬たちの口元や、頭の上の小さな角。そして可愛い神使の動物たち。 それらの歴史や意味を知ると、神社にお参りする時間が何倍も深く、豊かなものに感じられますね。

次回は、「8:神社の紋章について教えてください」をお届けします。神社の屋根や幕に描かれている、美しい「神紋(しんもん)」のデザインに秘められた意味を学びましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

はじめまして、こんにちは!当ブログ管理人のぽっちゃんです。

このブログでは、日本の神話である「古事記」の魅力や、神社文化をより深く楽しむための「神社検定」に関する情報を、分かりやすく楽しく発信していきます。

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