前回は、地鎮祭・上棟祭・竣工祭の全体像を学びました。今回は続きとして、上棟祭でお祀りされる神様、棟札(むなふだ)、槌打ちの儀、そして家ができたあとの神棚まで整理します。第5章の最終回です。
「棟札には何を書くの?」「上棟の神様は誰?」「中古住宅でも神棚は?」——実践的なポイントです。
1. 上棟祭でお祀りされる神様
上棟祭でお祀りされる神様は、家屋の守護神とされます。屋船久久遅命・屋船豊宇気姫命、工匠の神・手置帆負命・彦狭知命、そして地域の神様・産土神です。神々のお名前を棟札や祭礼の中央に書きます。
棟札の書き方には地域性があります。奉鎮祭、屋船久久遅命・屋船豊宇気姫命、手置帆負命・彦狭知命、某家産子・某家子孫繁栄、工事安全——といった文言が並ぶ例があります。
2. 祭神と建具
祭神は屋上と屋上に設けることがあり、棟木には幣帛・神様への捧げもの、作り物の弓矢や扇(魔除けの意味を持つ)を立てます。鮮やかな弓矢や扇が映えます。
3. 槌打ちの儀・散餅・散銭
上棟祭と言えば槌打ち。上棟祭で柱を立てて棟木・屋根の重要な位置にある棟木を上げる際に行われるお祭りです。
そして上棟祭の中の最大の儀式と言えば槌綱の儀。棟綱では参列者が総出で「えいっこん!」と掛け声を上げて棟木を棒で打ち固めます。散餅の儀・稲打の儀は密略される場合もあります。
終了後、建主が工事関係者や近所の人々に御祝儀を配ったり、餅などを撒いたりします。災いを除く意味があるの。
4. 竣工祭と神棚
さて、ようやくお家ができました! 竣工祭は一般的に建物の中心にあたる部屋で行うのよ。
工事を見守ってくれた神様に無事の完成を奉告する大切なお祭りです。工事関係者やご近所さんにも感謝の気持ちを表して始めたいですね。
中古住宅やマンションを購入した場合も、お近くの神社にお願いして土地と家屋を祓い清めて神棚もお祀りしましょう。
【古事記トピックス】工匠の神
手置帆負命・彦狭知命は、建築・工匠に縁の深い神として知られます。上棟祭で棟札に名を記すのは、家づくりを神とともに進めてきた日本の伝統の表れです。住まいができたあとに神棚をお祀りするのは、第5章で学んだ「家のお祭り」の出発点でもあります。
本日の学び直しまとめ
- 上棟の神:屋船久久遅命・屋船豊宇気姫命、工匠の神、産土神など
- 棟札に神名と工事安全・子孫繁栄などを記す
- 槌打ち(槌綱)が上棟祭の大きな儀式
- 竣工祭で完成を奉告し、感謝を捧げる
- 中古住宅・マンションでも祓い清めと神棚のお祀りを
第5章「神棚と家のお祭りについて知りたい」はここまでです。次回からは第6章「お伊勢さんについて知りたい」——神宮とは何か、から始まります。

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