前回は、厄年と厄払いについて学びました。今回は神前結婚式について、歴史から代表的な次第まで整理します。
「三三九度って何?」「いつから神前結婚が広まったの?」——神社での結婚式の知識を押さえましょう!
1. 神前結婚式の10のステップ
神前結婚式は、大まかに次の10段階で進みます。
- 1. 修祓(しゅばつ):心身を清める
- 2. 斎主(神職の代表)一拝
- 3. 献饌(けんせん):お供え物を上げる
- 4. 祝詞奏上
- 5. 三献の儀(三三九度)
- 6. 誓詞奏上:新郎新婦が神前で誓いの言葉を奏上する
- 7. 玉串拝礼
- 8. 親族盃の儀:親族一同がお神酒をいただき絆を固める
- 9. 撤饌:お供え物をお下げる
- 10. 斎主一拝
💡 三三九度(さんさんくど)とは?
三三九度(さんさんくど)は、新郎新婦が三つの杯のお神酒を、三回に分けて飲み交わす儀式です。三つの杯を、それぞれ三口ずつ飲む——だから「三三九度」です。夫婦の絆を神前で結ぶ、神前結婚式の象徴的なシーンです。
2. 神前結婚式の歴史
神前結婚式が普及するようになったのは明治以降のことです。明治33年、当時の皇太子(後の大正天皇)のご婚儀が宮中の賢所(かしこどころ)で行われました。このご婚儀がきっかけで神前結婚式の関心が高まり、翌年には日比谷大神宮(現・東京大神宮)で皇太子のご婚儀にならい神前儀結婚式も行われました。
それまでの結婚式といえば、家庭で行われることがほとんどで、「結婚は神のお計りであり愛である」というくらいの心得のもとに行われていました。床の間に伊弉諾尊・伊弉冉尊をお祭りし、神饌を供える形式もあったとされます。このような形式は江戸時代に確立され、公家や大名、武士や庶民にまで広がっていったそうです。
昔なら自宅に人を招いての式が可能でしたが、高度成長期以降は地方から都市化が進み、そうしたことが土台となり、神社での神前結婚式は広く受け入れられていきました。神社での結婚式が急増してゆきました。
三三九度の儀といえば、酒盃を三度ずつ交わす九度いただく作法です。これは平安時代の公家の酒宴の作法で、元服式などで行われました。
3. 神前結婚式の意味
神前結婚式は、二人の門出を神様に見守っていただく儀式です。氏神様や地域の神社で行われることが多く、地域社会との結びつきを新たにする意味も持ちます。夫婦の誓いを神前で立てることで、神様の加護のもとに新しい人生を始める——そんな精神が込められています。
4. 神前結婚式の10ステップ——流れの確認
10のステップを、前半・後半に分けて覚えるとわかりやすいです。
- 前半(1〜5):修祓→斎主一拝→祝詞→祝詞奏上→三三九度
- 後半(6〜10):誓いの言葉→玉串奉奠→親族盃→撤饌→斎主一拝
三三九度(三献の儀)がクライマックスで、その前後に祝詞と玉串奉奠が行われます。お祭りの14ステップと共通する部分(修祓、祝詞奏上、玉串奉奠、撤饌)も多く、祭祀の基本を理解していれば神前結婚式もスムーズに覚えられます。
💡 試験のポイント
「明治33年・伊勢神宮で初めて」「三三九度=三献の儀」は頻出。10のステップの順序も押さえておきましょう。
【古事記トピックス】結婚と古事記——瓊瓊杵尊と木花咲耶姫
神前結婚式の「神様の前で夫婦の誓いを立てる」精神は、古事記の神話とも通じるものがあります。
古事記では、天孫降臨した瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が、大山祇神の娘・木花咲耶姫(このはなさくやひめ)と結婚します。神々の結婚が、地上での人間の営みのはじまりとして描かれています。
木花咲耶姫との結婚は、五穀豊穣と子孫繁栄の象徴でもありました。神前結婚式で夫婦の誓いを立てる——その習慣は、古事記に見える「神々の結びと、子孫の繁栄を祈る」精神を受け継いだものなのです。
神前結婚式は、格式ある10のステップで進行します。伊勢神宮での初の神前結婚式(1900年)以降、戦後に一般にも広まりました。
三三九度(三献の儀)は、新郎新婦がお神酒を三回に分けて飲み交わす象徴的な儀式です。お祭りの祭祀と共通する部分(修祓、祝詞奏上、玉串奉奠)も多く、関連して覚えましょう。
神社検定では、今回学んだ内容がそのまま出題されることが多いです。キーワードと日付、順序をセットで暗記し、実際の神社参拝やお祭りと結びつけて覚えると理解が深まります。古事記の神話と結びつけて考えると、祭祀の意味がより鮮明に伝わってきます。
次回は、神職の階位と資格について学びます!

コメント