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日本の縄文土器は世界最古級——大平山元I遺跡

2026 10/18
国史
2026年10月3日2026年10月18日
縄目のある土器と、模様のない土器の破片

前回は、磨製石器がこの列島で早くから使われていた話でした。土器は、その次に現れます。日本では、土器が作られるようになったときを縄文時代の始まりとし、本格的な水田稲作が始まるときを弥生時代の始まり、つまり縄文時代の終わりと定めています。

目次

外ヶ浜で、破片だけの土器が出た

平成10年(1998)、青森県外ヶ浜町で民家の建て替えがありました。旧蟹田町教育委員会の発掘で出たのは、すべて小さな破片で、模様のない土器です。付着していた炭化物を試料に、放射性炭素年代測定を行ったところ、約1万6300年前のものだと分かりました。

生物が死ぬと、外から入ってくる炭素14は途絶えます。炭素14は約5730年ごとに半減します。遺物に残る量を測れば、その生き物がいつ生きていたかが分かります。大平山元の土器は、この方法で年代が決まりました。

それまで日本の土器の始まりとされていた時期より、約4000年さかのぼります。世界最古級の土器です。この遺跡が大平山元I遺跡で、縄文時代草創期にあたり、いまは国の史跡です。

北は北海道、西は九州まで

その後、同じように古い土器が列島の広い範囲で確認されました。福井洞窟と御殿山遺跡は、外ヶ浜町の遺跡とほとんど同じ頃です。短いあいだに、北は北海道、西は九州まで伝わったことになります。

遺跡所在土器の年代(およそ)
大平山元I遺跡青森県外ヶ浜町1万6300年前
御殿山遺跡東京都1万6300年前
福井洞窟長崎県1万6000年前
宮ケ瀬北原神奈川県1万5500年前
大正3遺跡北海道1万4500年前

矢じりと、煮炊きの跡

大平山元I遺跡から出た石鏃(石で作った矢じり)は、世界で最も古いものと見られています。土器の内側には、焦げた炭化物が付いていました。煮炊きに使った跡です。人類最古の調理の跡とされています。

土器がなければ、煮ることも、汁物も、木の実のあく抜きも、中に入れておく貯蔵もできません。破片だけの無文土器が、暮らしの道具としてすでに使われていた、ということです。

縄目の前に、土器がある

日本では、世界的に見てかなり早い段階で、素焼きの土器に縄の模様を付けた縄文土器が作られるようになります。かつては、その出現をもって縄文時代の始まりとされていました。大平山元I遺跡の土器には、縄の模様がありません。この土器が見つかったことで、始まりの年代そのものがさかのぼりました。この時代の文化を縄文文化といいます。

縄文時代は、水田稲作が始まるまで続きます。縄文土器は黒褐色で、低い温度で焼かれるため厚手でもろく、火焔型土器のように、きれいに飾られたものもあります。

土器は、粘土をこねて形を作り、乾かして焼き上げた容器です。

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